新聞や雑誌、フリーペーパーなどに掲載されている新築マンションや戸建て住宅の広告。
「違う会社なのに、違う建物なのに、なぜか見分けがつかない」そう感じたことはありませんか?
無難で売りやすいものが前提?
それは建売住宅もマンションも一般的に無難なもの、そして販売業者自体が売りやすいものが前提です。 と、なると、リビングとダイニングそしてキッチンが一緒になったLDKがあり、そこに隣接して和室がある間取り。マンションの場合はこれに加えて玄関横に個室が2つほどあって・・・といった3LDKがほとんどです。
間取り変更可能を謳った新築マンションも時々ありますが、多くの場合基本パターン内での変更であって、完全なフルオーダーメイドではありません。
「手作りで一品物の現場生産品」でなければならない!
新築建売住宅・・・ローコストをうたい文句にしているメーカーですと、坪単価29万円程度 (と言ってもそれだけでは住める家は建ちませんが)建坪30~40坪で3LDK~4LDKの間取りがベーシックなパターンです。その中に階段スペースがあったり、構造上外すことができない柱や壁があったりして、間取りに制約が結構あります。
と、言うことは、これらの新築物件って皆さんが生活しやすい空間ではなく、それなりに生活できる空間と、言えるのではないでしょうか。
本来、住まいは生活のすべてを包み込む器です。そして、家電製品や乗用車のように流れ作業で完成する画一的な工場生産品ではないはずです。住まう方それぞれの住まいに対する想いと、私たち設計・企画担当者や現場で作業に当たる職方のこだわりがいっぱい詰まった「手作りで一品物の現場生産品」でなければならない・・・そう考えています。